お坊さんの修行の内容はやっぱり厳しい?一日の流れとは

お坊さんの修行は厳しいものだと一般的には言われていますが、その修行内容がどんなものなのか気になりますよね。

朝何時に起きているの?1日の流れはどうなっているの?そもそもお坊さんって誰でもなれるの?

お坊さんの修行内容や僧侶となるまでの険しい道のりについて詳しく説明します。

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お坊さんの修行内容とは?特に厳しい宗派は?

「出家する」という言葉を耳にした事がありませんか?いわゆるお坊さんになることを指している言葉です。

お坊さんの修行はとても厳しいものだと言われています。
そんな修行を続けるのは、お釈迦様のように「悟りを開く」ためなのです。

お釈迦様は悟りを開く為に、約7年という月日を修行に費やしたそうです。

ところで、「世界三大荒行」というものをご存知ですか?
以下の3つがそれにあたります。

  • 日蓮宗 百日大荒行
  • 天台宗 千日回峰行
  • インドのヨーガ

世界的にみても、とても厳しい修行として有名なものです。
そのうちの二つが仏教に関するものだというのが、お坊さんの修行の厳しさを物語っていますよね。

それぞれの修行内容は以下のようなものです。

日蓮宗 百日大荒行

毎年11月1日から2月10日までの100日間行なわれ、毎日午前2時50分に起床して、午前3時から午後11時まで修行を行ないます。
1日7回の水行や10時間かけての読経・写経などに取り組むのです。
食事は朝と夕の2回だけで、梅干と白粥だけの質素な食事を5分で頂くそうです。

天台宗 千日回峰行

約7年の間に1000日かけて延べ4万kmを歩く修行です。
4万kmは地球1周分に相当する距離ですから、かなり過酷なことが伺えます。
服装に決まりがあり、白装束・草履を身につけ、死出紐(しでひも)を肩にかけて、宝剣を腰にさします。
どんな事があろうと中断は出来なく、挫折したら自害しなくてはいけないそうです。
あまりの過酷さに記録の残っている400年の間に完遂できたのは50人しかいないといわれています。

どちらもかなり過酷な修行であることが、想像いただけると思います。

お坊さんの修行内容はやっぱり早寝早起きが基本?

お坊さんの修行は荒行のような修行ばかりではありません。
日々の日常生活全てが修行なのです。

お坊さんは仏の教えに基づいた生活を理想として、それを日々追求しているのです。
早寝早起、粗食、質素倹約や私欲がなく心清らかな心を保つことも含まれます。

早朝には作務と呼ばれる清掃作業が日課です。
これも修行の1つとされ、どんな気温や天気でも心を込めて境内を綺麗に保つのです。

もちろん食事も修行のうちです。食事は精進料理を頂きます。感謝の心を持って、私語は慎んで食べなくてはいけません。

このように日常生活全てが修行であり、当たり前の所作もお坊さんにとっては修行の一環なのです。

ほかにも宗派によって様々な修行を行なっています。
読経や写経、水行、山岳修行、瞑想、お百度参りやお遍路などがそれにあたります。

全ての修行は、仏の教えを深く理解して悟りを開くために行なわれています。

お坊さんの1日の流れと修行の内容について

お坊さんの修行内容を大まかに理解して頂いたところで、どのような一日を過ごしているのが、見ていきましょう。

詳細な時間は宗派やお寺などによって多少の違いはあるようですが、おおまかなスケジュールは以下のようになります。

午前3時半~4時半くらいの早朝に起床して朝の読経や坐禅などを行ないます。
その後、朝食をとって、朝の掃除を行ないます。
その後に朝のおつとめを行い、昼食をとります。
昼食後は午後のお勤めを行い、その後数時間の休憩や自由時間があるようです。
そして、夕食をとり、夜の座禅などを行なって、午後9時~10時くらいには就寝となります。

修行生活の基本は、坐禅・読経・作務のようですね。
この3点にたくさんの時間を使っているようです。

お坊さんは結婚できるの?女性のお坊さんっているの?

厳しい修行生活を送るお坊さんですが、結婚はできるのでしょうか?
なんとなく女人禁制なイメージがありますよね。

浄土真宗では元々婚姻を認めていたようですが、基本的に仏教では教義上、婚姻禁止とされていたのです。
しかし、明治5年4月25日公布の太政官布告第133号により、「僧侶は肉食も妻帯も蓄髪も良い」ということになり、法的には結婚することが出来るようになりました。

このように法的に婚姻が認められたのには、政治的な思惑が背景にありました。
日本には仏教の他に、昔から神道という宗教が存在しています。
「天皇をトップとする神道で国の思想を統一」という思惑があったため、神道を神格化して、仏教は俗物的な扱いにしたかったのです。

厳しすぎる修行内容についていけないお坊さんはいる?

お坊さんは毎日の日常生活でさえ修行であり、その修行は厳しいものだといわれています。
「そんな厳しい修行なのに、みんながついて行けるのかな?」という疑問がわきませんか?

どんな世界でもついて行けない人は必ず出てきますよね。
修行僧もそれは同じようで、挫折して夜逃げのようにいなくなってしまう人もいるそうです。

修行僧になるには、特に資格はいりませんが、仏門に入ることを許可してもらうための「得度」といわれる儀式が必要になります。
その方法には、仏教系の大学に進む方法と、直接寺院を訪ねる方法があるようです。

仏門に入りたての修行は特に厳しいのが一般的なようです。
見習い期間中は自由な外出を禁じられていたり、携帯電話なども認められないことが多いです。

また、お坊さんの位をあげる為には試験があり、試験を受けるためにはお金もかかるようです。
その位を維持する為には、年に一度お寺に義納金を支払う必要もあります。

お坊さんになるのも、簡単なことではないようです。