娘に対して嫉妬する母親。
母親は、大地のような広い心で何ごとにも許しを。
母親は、泉よりも深い愛情を、分け隔てなく子へ。
母親は、澄み切った空のように清らかな心で万物に接する。
聖母マリア様がモデルでしょうか?
女性であり母親であると、どうしてもこのようなイメージを持たれ、このような人格だと思い込まれる傾向にあります。
世間一般に親であるということは『常識的な大人』という前提で認識されます。
ですが、残念ながら一定数の『常識的な大人』の人格を備えていない人が親になってしまうことがあります。
親である以上、子の肉体的・精神的な成長を年齢を追いながら育てていくのが役割だと思うのですが、そのような意識を持たずに子と接する親もいます。
『親なんだから』という思い込みを外し、一人の人間として親のことを見てみましょう。
親だから子供に何をしても許されるというものではありません。
子供は誰からも人格を否定される存在であってはならないのです。
母親との関係に違和感を持っているなら、一度目の前の母親を、一人の女性として見つめてみましょう。
母親の心の奥底に潜む闇を知れば、今までと違った距離感で接することができるかもしれません。
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娘に嫉妬する母親。母親は心に何を抱えているのか
母親にとって我が子はこの世で一番大切で愛おしく、幸せにしたい存在です。
我が子が娘となると、女同士わかり合えることもあり、とくには良き理解者であり相談相手に感じることもあります。
中には女同士だからこそ自分を投影しやすく、嫉妬の感情を娘に対して抱く母親もいます。
本来は自分の幸せを願ってくれるはずの母親が、自分の幸せに対して嫉妬の気持ちを抱くという現実は、娘にとっても非常につらいことです。
母親に嫉妬される娘の中には、自分自身に原因があるから母親を嫉妬させてしまう、と自己嫌悪の感情を持つ人もいます。
それは違います。
母親の嫉妬は、娘が悪いわけではなく責任を感じる必要もありません。
娘に嫉妬する母親の多くは、母親自信に原因があることがほとんどです。
娘の幸せを喜ぶための人間性が未熟なままなので、自分以外の人間が幸せになるという事実に嫉妬という感情が湧くのでしょう。
また、母親自身が周囲からの愛情に飢えていると、娘の幸せにさえ嫉妬してしまうことがあります。
例えば結婚生活で旦那さんからの愛情を満足に感じることが出来なかった女性は、父親として娘を可愛がる旦那さんの姿に複雑な感情を感じます。
自分は大切にされていないのに、娘ばかり可愛がられてズルい。
こんな気持ちが芽生えてくるのです。
母親自身が幼少期に親からの愛情を受けられなかった場合にも、娘を嫉妬の対象として見ることがあります。
幼少期に受ける親からの愛情は、人格を形成する上で非常に重要なことです。
この愛情を受けられずに育っていくと、人間性が未熟なまま大人となり、母親になった後でも娘の幸せに嫉妬してしまうということが起こるのです。
娘に対して嫉妬心を抱く母親が発する言葉を真に受けてはならない
娘にとっては大好きな母親に嫉妬されることは、決して居心地のいいものではありません。
母親が不機嫌なだけでも娘の気持ちは押し潰されそうになりますし、嫉妬の言葉を発せられたら感じる必要のない自己嫌悪の気持ちを抱くことだってあります。
母親が娘である自分に嫉妬をして、時には心が痛む言葉を発するようなら、簡単なことではありませんが、とにかく真に受けないことです。
母親だからといって娘を傷付けていいということはありません。
母親だからこそ、娘を守らなければいけない存在なはずです。
母親から受ける言葉は、他の誰からの言葉よりも心の刺さると思いますが、毎回真に受けていては娘の心が壊れてしまいます。
母親に壊されてしまいます。
自分の心を守るために、真に受けず受け流すという術を少しずつ身に付けていって下さい。
娘への嫉妬心。母親なのに娘の成長や幸せを喜べない心理とは
娘に嫉妬する母親も、おそらく娘が幼少期には嫉妬の感情はそれほど強くなかったと思います。
娘の成長につれて嫉妬の気持ちを強めることが多いです。
娘は成長していき、女の子から女性へと変化していく中で、大人の女性としての幸せを一つ一つ感じていくことに嫉妬をしているのです。
きっと娘が手に入れる一つ一つの幸せは、母親は手に入れることの出来なかった幸せなのでしょう。
自分の持っていない幸せを娘だけが持っている、これが嫉妬の始まりです。
自分の希望の仕事に就くことの出来なかった母親は、娘が好きな仕事をすることに嫉妬します。
結婚生活に不満を感じてきた母親は、独身の娘を早く結婚させたがり、自分と同じ境遇を味わわせようとします。
母親が満たすことの出来なかった幸せを娘が満たす、本来は親として喜ばしいことなのですが、これが母親を嫉妬へ向かわせてしまう心理です。
母親から娘に向ける嫉妬心。その心理とは
娘に嫉妬しているという理由から、娘が傷付く言葉を投げかけることは正しいことではありません。
嫉妬しているから、母親だから何を言ってもいいという理由にはなりません。
言葉を投げかけた母親は言ったことを忘れたとしても、言われた娘の方はその言葉を忘れられずに辛い気持ちを抱え続けなければなりません。
もし毒親のようにまでなってしまうと、娘が自分の思い通りにならないということが気に入りません。
娘だけが成功する、娘だけが幸せになるということが許せず、なのに娘が他人から褒められる場面があると自分の育て方のお陰だと手柄を独り占めしようとしてしまいます。
もし母親と一緒にいることが苦しくなるのなら、少し距離を置くことも悪いことではありませんよ。
母親からの嫉妬・依存・支配から逃れるためには
嫉妬や依存、ときには支配をする母親とは、一緒に過ごす時間に息が詰まることもあると思います。
心が限界を迎える前に、自分を守るために逃れることも一つの選択肢です。
母親の嫉妬を受けている娘は、自分が母親の気持ちを受け止めなければという責任感から、逃れるという選択肢を選びにくい傾向があります。
せめて近くにはいなければ、と無理をして母親の近くにいようとします。
しかし、これは解決策とは思えないのです。
娘は心を痛め、母親の嫉妬はおさまりません。
今まで近くにいたからこそ見えていないことがあるはずです。
少し距離を置いて、お互いの存在について冷静に見つめ直す機会があってもいいでしょう。
距離を置くイコール母親を見捨てるという気持ちがあるかもしれませんが、距離を置いても二度と会えないわけでもなく、親子という関係に変わりもありません。
なんの罪悪感も感じる必要はないのです。