ボクシングの過酷なルール「計量」に関する疑問を解決します

ボクシングには様々なルールがありますが、計量もそのひとつ。
ボクシングは体重によって階級が細かく分けられているので、ボクサーは大会前日の計量日までに体重を落とすのがルールとなっているのです。

そこで起こる疑問。
そもそもなぜ今の体重で戦わないのか、計量日までなぜ過酷な減量をするのか、もし計量に失敗してしまったら?など疑問がいくつも出てきます。

ボクシングの過酷なルール、計量に関する疑問を解決します!

スポンサーリンク

関連のおすすめ記事

ルーズリーフの使い方!アイデア一つで自分だけのノートに変身

ルーズリーフは使い方次第!アイデア一つで勉強効率もアップします。ただ残念ながら使い方を知らずにた...

気になっている中国人女性にプレゼントを贈りたい

気になっている女性とお近づきになるのなら、プレゼントも有効な手段のひとつです。しかしその相手が中...

草野球の投手の投げ方のコツと覚えて欲しい球種について解説

職場の草野球チームで投手をすることになると、投げ方についてまず調べて少しでも多く球種を覚えようと思う...

No Image

袱紗の慶弔両用タイプの使い方。包み方から渡し方までご紹介

袱紗(ふくさ)には慶弔両用タイプがありますが、それぞれ使い方にはマナーがあります。包み方から渡し...

大学生が帰省でバイトを休む場合のスムーズな交渉術

大学生でバイトをしている方は多いですが、年末年始やお盆など、長期の休みを取るのが取りにくいと悩んでい...

洋食のテーブルマナー・食べ終わりのマナーやNGな行動を解説

初めて彼と洋食を食べに行くことになった時、テーブルマナーを知って恥ずかしくない振る舞いをしたいと考え...

野球の練習メニュー・守備が上達する練習法と練習メニューを紹介

野球の守備がうまくなる練習メニューについて知りたい・練習するときはどんなことを意識して練習をすればい...

エチケットとマナーの違いは?違いを知ってルールを守った生活を

エチケットとマナーは似たような意味合いで使われることが多い言葉です。でも、この2つの言葉の意味を理解...

舞台の観劇マナーを確認しておきましょう。意外と知らないマナー

舞台観劇初心者の方は、観劇マナーを是非チェックしておきましょう。中にはマナーを知らない人や、守ら...

ご祝儀の金額、部下へ贈る場合はいくら包むべき?ご祝儀マナー

結婚式に出席する際に悩むのがご祝儀の金額。特に上司として部下へ贈る場合、いくら包むべきか頭を悩ませて...

ボクシングのルールの中でもわかりにくいダウンについて徹底解説

テレビなどでボクシングを見ていても、ルールがよくわからないという人も多いと言います。中でも「...

銭湯でタオルで前を隠す人の割合は?公共浴場に入る時のマナー

銭湯や温泉などの公共浴場に入浴する時、タオルを使って前を隠す人もいます。何も隠さずにそのままの状態で...

外国の人やハーフの人の名前にある「ミドルネーム」ってなに

日本人の名前と言えば、「名字」と「名前」の2つの言葉で構成されていますよね。しかし、外国人やハー...

年下先輩社員が怖い時の接し方と上手く付き合っていくためのコツ

先輩だからといって年上とは限らないのが職場。自分より年下が先輩ということはよくあることですし、その年...

電車内でのキャリーバッグの置き方のポイント・注意点を解説!

電車にキャリーバッグを持ち込んで乗車する時は、置き方を考えて乗車することが大切でです。自分のことだけ...

スポンサーリンク

ボクシングの絶対ルール、大会前日の計量という儀式

ボクシングは、体重制のスポーツです。
同じ体重の人たちが一つの階級に集まって戦うのが基本なのですが、たいていの選手が試合に向けて減量をします。

これは、普段から階級ごとの体重制限を守っていれば問題ないことなのですが、普段はしっかり食べて体づくりをし、試合直前で一気に体内の水分を抜いて体重を落とすという方法をとっているボクサーが多いためです。

ボクシングの世界タイトルマッチの場合、いずれの団体でも前日に計量が行われます。

この前日計量の時点でパスできれば、当日どれだけ体重が増えていたとしても、試合に出ることが出来ます。
しかし、IBFの場合は当日計量もあり、4.5kg以上増えてはいけないというルールがあるようです。

前日計量は、下着を着けたままでの計量になりますが、希望をすれば下着をとって計量することもできます。
下着をとるくらい、当日計量に向けた減量は過酷だったということ。中には全身の毛を処理して計量に臨むボクサーもいるそうです。

ボクシングのルールである計量に失敗してしまった時のペナルティ

当日計量で、体重がオーバーしていたときには、数時間の猶予が与えられ、再計量となります。
しかし、この計量もパス出来なかった場合には、ペナルティが発生します。

計量に失敗した場合には、試合のチケットなどはすでに販売されているため、試合を中止にすることはほとんどありません。
そのため、計量に失敗した選手は、そのまま試合に出場することになるわけです。

タイトルマッチ以外の試合では、計量に失敗した選手は罰金を支払ったり、ファイトマネーを没収されるなどのペナルティがボクサーに課せられます。

タイトルマッチの場合には、減量に失敗した物が、王座剥奪もしくは挑戦権剥奪となり、試合に勝ったとしてもチャンピオンベルトはもらえません。
チャンピオンが減量失敗した場合には、もしも挑戦者に勝ったとしても、防衛記録には残りませんし、勝ったとしても王者としては認められません。この時、挑戦者が勝てば、挑戦者がチャンピオンになることは出来ます。
反対に、挑戦者が計量に失敗した場合、勝っても王者にはなれず、チャンピオンが勝ったときのみ、防衛記録に残ります。

このように、減量を失敗したボクサーには、過酷なペナルティがあります。
残酷なようにも思いますが、プロボクサーとしては、前日計量は当たり前に通過しなくてはいけないものなのです。

ボクシングの計量ルールをクリアした後の食事で多いのは麺類

計量をパスしたあとは、体重がいくら増えても良いので(IBFでは4.5kg)、ボクサーたちは暴飲暴食をはじめるのではないかと思う方もいるかもしれません。

しかし、過酷な減量をしてきたボクサーほど、前日計量のあとに摂取する食べ物には気を使わなくてはならないと言います。

多くのボクサーは、前日計量後に麺類を摂ることが多いようです。
日本人なら「うどん」、海外選手では「パスタ」などの炭水化物で、試合の際のエネルギーとして働くものを選ぶ選手がほとんどです。
一緒に摂る水分も、水や経口補水液、温かいスープなど、急に食べ物が胃に入ることで、消化不良や体調不良をおこさないように気を遣わなければいけないのです。

ボクシングの試合前日の計量までに過酷な減量を行う理由

なぜボクサーたちは、現在の体重で試合にでることではなく、敢えて過酷な減量という道を選ぶのでしょうか。

わざわざ過酷な減量をしてまで、ボクサーが1つ下の階級に挑む理由…。
それは、「自分の体格を活かす」ということにあります。

もしも、70kgのボクサーと、75kgのボクサーがいたとします。この両者が70kgのミドル級に挑むとすれば、どちらのほうが試合に有利でしょうか。
片方はそのままの体重で試合に出られますが、片方は5kgの減量をしなければなりません。
しかし、この場合に有利なのは、体格が大きい75kgのボクサーです。

体格が良い方が、パワーがあります。
そして、計量をパスしてしまえば、あとは体重を元に戻すだけで元通り。
練習と同じパファーマンスが試合でもできるというわけです。

これが、10kgの減量となれば話は別ですが、5kg程度の減量であれば頑張ればなんとか達成できる範囲。
このような過酷な減量は、ボクサー達のハングリー精神を掻き立てるものになっているのです。

計量日までに行う減量は想像以上に過酷

体格を活かすために、階級を下げることで、過酷な減量を強いられるボクサーも多くいます。

普段のトレーニングで、体に余分な脂肪がついていないボクサーたちが、食事制限で減量するには、限度があります。
一般的には、トレーニングで落ちる体重と、飲食するもののグラム数を調整して摂るのが一般的な方法ですが、それでも体重が落ちないときには、次の段階です。

ダイエットをしていると、ある程度の体重までは順調に落ちますが、そこからなかなか落ちない、停滞期に入ることがあります。
ボクサーも同様に、体重を3~4kg落とすところまでは順調にいくのですが、その後が減りません。

こうなると行うのが「水抜き」です。
これは、食事や水分をほとんど摂らない状況の中で、さらに体内の水分を絞り出す方法で、非常に過酷です。
トレーニングをしても汗が出なくなりますし、唾液も出せない、水分不足で体中の皮膚が突っ張り、目が閉じられなくなることもあります。

計量前には、ガムを噛むことで唾液を絞り出しそれを吐き出すことで、最後の1滴まで体重を落とそうとするボクサーもいるそうです。

ボクサーたちは、こうした辛い減量を乗り越えてリングに立っているのです。