ボクシングの過酷なルール「計量」に関する疑問を解決します

ボクシングには様々なルールがありますが、計量もそのひとつ。
ボクシングは体重によって階級が細かく分けられているので、ボクサーは大会前日の計量日までに体重を落とすのがルールとなっているのです。

そこで起こる疑問。
そもそもなぜ今の体重で戦わないのか、計量日までなぜ過酷な減量をするのか、もし計量に失敗してしまったら?など疑問がいくつも出てきます。

ボクシングの過酷なルール、計量に関する疑問を解決します!

スポンサーリンク

関連のおすすめ記事

特別な人に高級な日用品をプレゼントしたい

会社の上司や配偶者の親など、自分にとって特別な人に何かプレゼントを贈るなら、出来れば、印象に残って喜...

ご祝儀の金額、部下へ贈る場合はいくら包むべき?ご祝儀マナー

結婚式に出席する際に悩むのがご祝儀の金額。特に上司として部下へ贈る場合、いくら包むべきか頭を悩ませて...

洋食マナーのフォークの使い方!基本やスマートに使う順番を紹介

洋食にはマナーがあり、食事を食べるときはフォークやナイフの使い方や使う順番にも気をつけなければなりま...

銭湯のマナー・かけ湯をしてから入浴!覚えておきたい入浴マナー

温泉や銭湯に入浴する時は、湯船に浸かる前にかけ湯をするのがマナーです。でも、どうして入浴前にかけ湯を...

年賀状のコメントなしは失礼になるのかどうか【年賀状のマナー】

毎年の年賀状はいつも年末ギリギリになって準備を始めるという方も多いと思います。そこで気になるのが...

パイロットの訓練は厳しい!その厳しさは機長になっても続く

制服姿がカッコいい、男性だけでなく女性も憧れる職業の一つパイロットですが、その訓練はやはり厳しいもの...

兄弟の結婚祝いはいつ渡す?という疑問を解決!相場も紹介

親族の結婚式、特に兄弟の結婚式は特別な思いがあるのではないでしょうか?もちろん結婚祝いを渡すでしょう...

卓球のラケットの特徴【ペンタイプ】ペンホルダーについて解説

これから卓球を始めようと思ってる人の中には、どんなラケットを選べばいいか悩んでいる人もいるのではない...

墓参りで供えた花の片付けはどうする?素朴な疑問にお答えします

墓参りの時にはお花を供えますが、その後の片付けのことまで考えたことはありますか?お供え物は持ち帰...

スノボ始める初心者に必要なセットは何があるの?

今年の冬に初めてスノボに挑戦する初心者なら、まず始めることは道具などの準備です。スポーツ用品店で...

結婚式の子供のご祝儀の目安。決め方とご祝儀のマナー

結婚式に子供と一緒に出席する場合に悩むのが、ご祝儀はどうしたら良いのか、ということではないでしょうか...

職場に配るお菓子はいらない?迷惑に思う心理とお菓子外しとは

長期休暇のあとなど、職場でお土産のお菓子を配る人もいますよね。この習慣を「いらない」と感じている人が...

バスケのシュートは回転とアーチ状に高くが成功率をあげるコツ

バスケのシュートがたとえ入っても、無回転のシュートでは上達はしません。シュートには回転が必要です...

榊や神棚の手入れ方法・手入れする時のポイントや注意点はコレ!

自宅や会社にがある人や、これから神棚を設置するという人の中には、神棚や榊のお手入れ方法がよくわからな...

スノーボード初心者への教え方!楽しく安全に滑る基本のステップ

スノーボードを初めて滑るという方には、何から教えれば良いのでしょうか?まず、初心者は転倒が多くな...

スポンサーリンク

ボクシングの絶対ルール、大会前日の計量という儀式

ボクシングは、体重制のスポーツです。
同じ体重の人たちが一つの階級に集まって戦うのが基本なのですが、たいていの選手が試合に向けて減量をします。

これは、普段から階級ごとの体重制限を守っていれば問題ないことなのですが、普段はしっかり食べて体づくりをし、試合直前で一気に体内の水分を抜いて体重を落とすという方法をとっているボクサーが多いためです。

ボクシングの世界タイトルマッチの場合、いずれの団体でも前日に計量が行われます。

この前日計量の時点でパスできれば、当日どれだけ体重が増えていたとしても、試合に出ることが出来ます。
しかし、IBFの場合は当日計量もあり、4.5kg以上増えてはいけないというルールがあるようです。

前日計量は、下着を着けたままでの計量になりますが、希望をすれば下着をとって計量することもできます。
下着をとるくらい、当日計量に向けた減量は過酷だったということ。中には全身の毛を処理して計量に臨むボクサーもいるそうです。

ボクシングのルールである計量に失敗してしまった時のペナルティ

当日計量で、体重がオーバーしていたときには、数時間の猶予が与えられ、再計量となります。
しかし、この計量もパス出来なかった場合には、ペナルティが発生します。

計量に失敗した場合には、試合のチケットなどはすでに販売されているため、試合を中止にすることはほとんどありません。
そのため、計量に失敗した選手は、そのまま試合に出場することになるわけです。

タイトルマッチ以外の試合では、計量に失敗した選手は罰金を支払ったり、ファイトマネーを没収されるなどのペナルティがボクサーに課せられます。

タイトルマッチの場合には、減量に失敗した物が、王座剥奪もしくは挑戦権剥奪となり、試合に勝ったとしてもチャンピオンベルトはもらえません。
チャンピオンが減量失敗した場合には、もしも挑戦者に勝ったとしても、防衛記録には残りませんし、勝ったとしても王者としては認められません。この時、挑戦者が勝てば、挑戦者がチャンピオンになることは出来ます。
反対に、挑戦者が計量に失敗した場合、勝っても王者にはなれず、チャンピオンが勝ったときのみ、防衛記録に残ります。

このように、減量を失敗したボクサーには、過酷なペナルティがあります。
残酷なようにも思いますが、プロボクサーとしては、前日計量は当たり前に通過しなくてはいけないものなのです。

ボクシングの計量ルールをクリアした後の食事で多いのは麺類

計量をパスしたあとは、体重がいくら増えても良いので(IBFでは4.5kg)、ボクサーたちは暴飲暴食をはじめるのではないかと思う方もいるかもしれません。

しかし、過酷な減量をしてきたボクサーほど、前日計量のあとに摂取する食べ物には気を使わなくてはならないと言います。

多くのボクサーは、前日計量後に麺類を摂ることが多いようです。
日本人なら「うどん」、海外選手では「パスタ」などの炭水化物で、試合の際のエネルギーとして働くものを選ぶ選手がほとんどです。
一緒に摂る水分も、水や経口補水液、温かいスープなど、急に食べ物が胃に入ることで、消化不良や体調不良をおこさないように気を遣わなければいけないのです。

ボクシングの試合前日の計量までに過酷な減量を行う理由

なぜボクサーたちは、現在の体重で試合にでることではなく、敢えて過酷な減量という道を選ぶのでしょうか。

わざわざ過酷な減量をしてまで、ボクサーが1つ下の階級に挑む理由…。
それは、「自分の体格を活かす」ということにあります。

もしも、70kgのボクサーと、75kgのボクサーがいたとします。この両者が70kgのミドル級に挑むとすれば、どちらのほうが試合に有利でしょうか。
片方はそのままの体重で試合に出られますが、片方は5kgの減量をしなければなりません。
しかし、この場合に有利なのは、体格が大きい75kgのボクサーです。

体格が良い方が、パワーがあります。
そして、計量をパスしてしまえば、あとは体重を元に戻すだけで元通り。
練習と同じパファーマンスが試合でもできるというわけです。

これが、10kgの減量となれば話は別ですが、5kg程度の減量であれば頑張ればなんとか達成できる範囲。
このような過酷な減量は、ボクサー達のハングリー精神を掻き立てるものになっているのです。

計量日までに行う減量は想像以上に過酷

体格を活かすために、階級を下げることで、過酷な減量を強いられるボクサーも多くいます。

普段のトレーニングで、体に余分な脂肪がついていないボクサーたちが、食事制限で減量するには、限度があります。
一般的には、トレーニングで落ちる体重と、飲食するもののグラム数を調整して摂るのが一般的な方法ですが、それでも体重が落ちないときには、次の段階です。

ダイエットをしていると、ある程度の体重までは順調に落ちますが、そこからなかなか落ちない、停滞期に入ることがあります。
ボクサーも同様に、体重を3~4kg落とすところまでは順調にいくのですが、その後が減りません。

こうなると行うのが「水抜き」です。
これは、食事や水分をほとんど摂らない状況の中で、さらに体内の水分を絞り出す方法で、非常に過酷です。
トレーニングをしても汗が出なくなりますし、唾液も出せない、水分不足で体中の皮膚が突っ張り、目が閉じられなくなることもあります。

計量前には、ガムを噛むことで唾液を絞り出しそれを吐き出すことで、最後の1滴まで体重を落とそうとするボクサーもいるそうです。

ボクサーたちは、こうした辛い減量を乗り越えてリングに立っているのです。