消防には救助隊と呼ばれている、人命救助を目的とした専門部隊があります。レスキュー隊とも呼ばれているチームで、オレンジ色の制服がトレードマークにもなっています。
一般の消防隊員よりも過酷な訓練を行っているように感じますが、普段どのような訓練を行っているのでしょうか。
様々なシーンで活躍する消防の救助隊について調べてみました。
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消防救助隊とは?どこで訓練しているの?
オレンジ色の服がトレードマークの救助隊員
どこにいても分かりやすい色、国際色であるオレンジを身にまとって厳しい訓練を日々行っています。
救助隊員たちは様々なシーンに応じた救助活動を求められるため、それに合わせた設備も必要になります。ロープやはしごといった主な資機材を使った訓練はもちろん、訓練内容に合わせた設備を使って訓練を行います。
救助訓練を行う施設は消防署内に備え付けられていることが多いですが、都市部にある消防署の場合は高度な訓練を子なうような設備が備え付けられていないこともあるため、近隣の消防署に出向いて訓練を行うこともあるそうです。
日本の消防組織は、総務省消防庁以下、自治体ごとに消防局本部を持っており、厳しい訓練を通して私達の生活を守ってくれているのです。
消防救助隊の日常業務とは?どんな訓練をしているの?
救助隊の仕事
消防救助隊と聞くと、特別に編成されたチームが特別な基地で待機しているようイメージもつ方が多いのではないでしょうか。
救助隊員は普段は各消防署に勤務し、一般の消防隊員に混じって仕事をしています。訓練だけでなく、デスクワークなど様々な活動を行っています。
そして通報が入った時に、クレーンや特殊な救助機材が搭載したレスキュー車に乗って現場へ向かうのです。
署内で行う日常業務と並行して、時間が許す限り訓練を行います。
トレーニング内容は様々で、署内の内庭で行うこともあれば、周囲をランニングすることもあります。
訓練塔もあり、ここではロープやはしごを使った訓練を行います。
高所から救助者を助け出す訓練や、低所から三脚とロープを使って救出する訓練を行います。
また、火災想定訓練では、オフィスビル高所からの出火を想定し、人が逃げ遅れた場合の救助訓練なども行います。
救助する際のミスや改善点を見つけ、隊長が隊員に対して指導を行います。
訓練が厳しい消防の救助隊になるには?
救助隊は簡単にはなれない特別な職業
救助隊員になるには、まず消防署で働いて消防官から選出されなけれななりません。
選出方法は自治体によって異なりますが、本人の希望で試験を受けることもあれば、若手から順に受けさせられることもあるようです。
救助隊員を目指すのであれば、各自治体の入隊試験を調べるのが一番いいでしょう。
ちなみに東京消防庁は特に力を入れており、入隊試験も難しく、研修も非常に厳しいと有名です。
救助隊員になるには身体能力の高さはもちろん、過酷な任務を遂行することから年齢制限もあります。
東京消防庁では隊員で35歳と決められているほどです。ただ年齢制限に関しては自治体によってことなるため、事前に確認するといいでしょう。
また、救助隊になるために救助課程という専門課程に入校しなくてはならないケースもあります。
台風や地震など、日本全国で発生する自然災害。
災害が頻発する日本にとって救助隊の存在はかなり心強いものです。
噴火も懸念される日本。その中で人命救助を行う救助隊の需要はかなり高いものになるでしょう。
消防救助隊の制服はなぜオレンジなの?
救助隊の制服はオレンジと決まっています。
ちなみに救急隊員はグレー、ポンプ隊は紺と地味な色に対し、救助隊はオレンジとかなり派手な色になっています。
なぜ派手なオレンジ色を採用しているのか。
それは、夜間の火災現場でも目立つからに他なりません。
火災現場では煙がたちこみます。
当然見通しも悪く、さらに夜間の火災ともなればもっと見えにくくなります。
充満する煙の中でも救助隊員を見つけれるようにと、オレンジ色の制服になっているのです。
隊員を見つけることができれば、救助される側も声を上げることができます。遠くまで見えやすい色にすることは、救助する上で最も大切なことなのです。
じゃ人間がもっとも認識しやすい「赤」にすべきでは?となりますが、赤にしてしまうと消防車も赤いため色が重複してしまいます。
そこで世界的にも赤の次に目立つオレンジが採用され定着しているのです。
救助隊の服は体にフィットした動きやすいデザインが主流となっていますが、かつては大きめのサイズでゆったりとした服だったそうです。
ただ動きにくいため、スポーツメーカーが開発して今の機能的な制服が出来上がったというわけです。
消防救助隊に求められる資質や身につけられる資格、勤務時間について
救助隊員になるには、身体的能力の高さは必要不可欠
ただそれだけではなく、災害現場という過酷な場所でも人を助けたいという強い思い、強靭な精神力も必要です。そしてチームワークも大切なため、協調性があることも求められます。
救助隊の出動は、火災や交通事故だけでなく、水難事故や山岳事故などあらゆる現場へ出向きます。
災害現場にあった機材、作業を行うための資格も必要になるため、救助隊員たちは、「潜水士」「クレーン運転士」「毒物劇物取扱責任者」など、仕事の一環としてあらゆる資格を働きながら取得しています。
知力体力が求められるのが救助隊員というわけです。
救助隊員の給与や勤務時間は自治体によって異なります。
ちなみに東京消防庁では、給料月額に地域手当を加えて初任給で20~26万円程度だそうです。これに加えて、扶養手当や住居手当などの他、学歴や職歴に応じて加算される場合もあります。
勤務時間も自治体によって異なりますが、東京消防庁で3週間を1サイクルとして三交替制をとっています。
週の勤務時間を調整して勤務にあたっています。