ドラマの中でもよく描かれる「出向」。
どうしてもネガティブなイメージを持ってしまいますが、そもそも会社から命じられる出向とはどんな意味を持っているのでしょうか。
出向の意味、長期出張や転勤などの意味の違い、出向を断ることはできるのかなど、気になる疑問について調べてみました。
会社が出向を命じる狙いとは!?
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会社の出向ってそもそもどんな意味なの?
会社から命じられた出向には、どんな意味があるのでしょうか。
出向という言葉には、そもそも正確な定義はありません。企業が社員と契約を維持したまま、業務命令によって、他の子会社や関連会社と契約を交わして、その会社で勤務することです。
在籍出向と移籍出向があり、在籍出向は在籍したまま、他の会社で勤務することです。また移籍出向とは、在籍していた会社には雇用契約はなくなり、出向先の会社で雇用契約が結ばれます。
ではなぜ、企業は従業員を出向させるのでしょうか。出向した従業員は、出向先の会社で別のスキルを身に着けることが出来ます。その従業員に成長を期待しているのです。出向先としては、違うスキルの人材を受け入れることになるため、新しいノウハウを得ることができます。互いにメリットがあるといえるでしょう。
出向させられたといって、落ち込まず、新しいことを覚えて成長するチャンスと、ぜひ捉えてください。
会社で使われる出向は悪い意味?
会社で使われる出向という言葉を、悪い意味と捉えてしまう人もいるでしょう。
テレビドラマなどを見ていると、出向は、出世に敗れた人たちが受ける会社命令のイメージが強いかも知れません。
会社の社員であったとしても、子会社や外注先などに出向して、別の職場で働く場合もあります。社内では、年齢にあった役職につけなかったとしても、出向先では重要な肩書きの役職に付く場合もあるのです。
しかし、このような出世の見込みがない場合の出向は、出向先に配属になった時点で、元の会社に戻ってくることはないでしょう。給与も下がり、出世の競争に敗れてしまったと実感してしまうことがあるかも知れません。
こうした出向はもちろん、現在でもあるのが事実ですが、このような出世に敗れた人だけが出向するわけではないのを理解してください。
ドラマの世界とは違い、若い社員の出向は、前向きな意味もあります。
大きな会社からの出向は、若いうちに出向先で経験をつんで成長し、戻ってきたときには、会社の役に立ってもらいたいとう狙いもあります。
大きな会社であればあるほど、若い社員を重要な役職につかせることは出来きません。しかし、子会社や外注先に出れば、そのような重要な役職の仕事を経験することが出来ることもあります。そこで経験を積むことで、もとの会社に戻った時点で役職に付くことが可能になるのです。
会社の出向と長期出張では意味が違うの?転勤や派遣との意味の違いは?
会社からの出向と、長期出張、転勤、派遣とは全て意味が違います。
出向を悪い意味で捉える人もいるかも知れませんが、それは違うのです。
企業にとってお互いにメリットがあるから出向があるのです。
出向と長期出張は似ているように思われますが、長期出張は、会社の社員として別の場所での就業となります。転籍などはありません。会社に所属したまま、社外で働くことになります。業務目的が終われば、元の勤務先に戻って別の業務を続けることになります。長期出張はあくまで出張なので、日当が変わることもあります。
また転勤は、社内の別の勤務場所に、異動することであり、転籍ではではありません。
戻ることはなく、転勤したあとは、新たな勤務先で働くことになります。
また派遣というのも、出向に似ていると考えられますが、派遣の権利は就業している企業ではなく、派遣先になります。出向は、雇用している会社と従業員に雇用があり、雇用している会社は出向先での契約を行っています。要するに、使用者が違うということなのです。労働時間による考え方も違います。
出向は、企業が社員と雇用契約を維持したまま、他の会社に異動させて就業させるため、若手や、中堅社員に仕事の幅を広げさせることが出来ます。企業としても、新たなノウハウを得ることが出来るので、どちらにもメリットがあります、決して悪い意味で捉えず、しっかりと出向先で期待される成果を出すべきでしょう。
会社から出向を命じられたら必ず従わないといけないの?
会社から出向を命じられた場合、どんな意味を持って命じられたのかにもよるとは思いますが、必ずしも従わなければならないのかと悩むこともあるでしょう。
出向についての法律などは存在しません。出向先による労働条件や就業規則は、出向同意書や出向通知書と呼ばれる書類に示されていることが大半です。いつ出向先から現在の会社に戻ることが出来るのかと不安になることもあるでしょう。その場合には、この書類に明記されている場合があるので、確認してみましょう。もし記載がない場合には、明記してもらえるようにすると良いかも知れません。
出向先の就労規則が現在の会社の規則と大幅に違い、不利な条件の場合には、出来る限り現在の会社に近い内容になるように、調整してもらいたいところです。
疑問を持って出向してしまう前に、しっかりと出向前に確認して、疑問を解消してから、出向することがベストです。
会社が出向を命じるのは人件費節約のため?会社の狙いとは
会社に出向を命じられたとき、あなたはそれをどんな意味と捉えますか。会社の狙いは何なのかと、模索することもあるでしょう。人件費節約のためだけなのではないかと考えこんでしまうかも知れません。
実際には、人件費節約のために出向させられる場合もあります。出向することで、給与の一部は出向先の企業から支払われます。出向している人が多い会社は、本社が負担している人件費を減らすことが出来ている会社です。本社としては、出向している社員が多ければ多いほど、経費を削減することが出来る上、利益を生み出すことが出来るのです。
しかし、こういった意味ばかりで出向させるのではありません。本社では生の現場を知ること出来ない場合もあります。若手には、出向先で現場に出て、色々なことを身に着けて戻ってきてほしいとの本社からの期待もあるのです。
出向先で成長し、企業の収益に貢献できれば、出向は、すばらしいものと捉えるべきではないでしょうか。